ただの犯罪です~現代に師弟制度はない

ただの犯罪です~現代に師弟制度はない

肉体的、精神的ストレスによる障害をお持ちの方はフラッシュバックする可能性がありますので速やかに回れ右で閉じてください。
そして内容はすでに過去の落着した案件であることを理解の上お読みください。
現在進行形ではありません。過去アメブロでの記事に加筆修正しております。

 

重ねて息苦しい鑑定をすることがありました。
そして鑑定内容は不思議と数名、重なって同じ案件となったのです。
鑑定をしていると同日、もしくは数日の間に似たような案件が重なるのは、占い師間ではあるあるのお話です。

その代表となる鑑定での出来事をご紹介することで、思い当たる方や、関係に当たりそうな方には、冷静になって物事を引いてみていただければいいなと思っています。
あえて性別、業態は伏せさせていただきます。

相談者Dさまは、過去何度かわたしのところで鑑定を受けているリピーターさまでもあります。
仕事は、手に職を持つ個人自営業者です。
相談内容は、自分のところへ弟子入りという名の生徒さんから訴えられたというものでした。

その生徒さんから弁護士を通じ肉体的苦痛と精神的苦痛での訴えが出ており、
状況によっては警察介入になって、傷害事件扱いになってしまうというもの。
何をして訴えられることになったのかをヒアリングしてみました。
Dさまの言い分としては、

なかなか講座中の技術向上がみられない。
その生徒さんの態度が真面目に見えない。
本当に上達をしたいと思えない。
だから、個室の二人だけの空間のなかで説教をした。
その3時間ほど説教をしたことが相手に訴えられた。
個室の出来事なので、自分の方が不利で、あることないことをでっち上げられてしまっている。

「この弟子との関係をなんとできませんか?」

皆さんもお気づきのようにDさまは、実際の現実に誤魔化しがあります。
また、言葉の中から見受けられるように、自分には全く非のないことなので、わたしのまじないで解決してほしいということなのです。

そもそも、3時間の説教で何をそこまで話すことがあるのか。
説教という文言がでている段階で、どれほど威圧的であったかがうかがえます。
あらためてDさまからヒアリングです。
部屋の図面を書き出すように、部屋の広さ、明るさ、時間帯、ひとつひとつ丁寧に二人の位置や文言のひとつひとつを拾い出します。

占い師と言えども、多少の霊能者であったとしても、現実(状況)を言葉でヒアリングすることは重要です。
そして最終的に拾い出せた現実は次の通り。

コンクリ床の上に正座を長時間させ、本人が痛みを訴えても態勢を許さずにそのまま責め続けた。
ついには、技術向上の話ではなく、生徒さんの生活事情にまで言葉を及ぼし、けなし罵倒を繰り返した。

(本人にはぶつけていないが、手元にある荷物などを苛立ちであちこちに投げた)

そして大の大人を泣かせて、泣かせて、言葉がなくなるほどに泣かせて、
生徒さんが倒れる直前に、ようやくとDさまは言いたいことを言いきったことで、生徒さんを解放。
生徒さんは身体を引きずるように歩きながら立ち去った。
後日、生徒さんからは、講座の途中ではあるがこれ以上の受講を受けられない。辞める。という旨の連絡がラインを通じてあった。

というもの。
これが実際に起きた現実です。
生徒さんは、この後から発熱が続き、下半身の故障とパニック障害を併発して現在も治療中。
その後、他の仕事にも出られる環境でなく、現在は家族のサポートの中、ゆっくりと治療に専念しているとのこと。

Dさまは訴えれて当たり前のことをしています。
傷害事件になっていないだけ、まだマシかもしれません。
ですが、本人は本気で自分が悪いと思っていない。
ここが厄介なところです。
そして、まじないで右から左に魔法のように解決できるだろうと思っています。
さらにDさまは大きな勘違いをもうひとつしているのです。

この現代に師弟制度は、ほぼあり得ないのです。
※一部文化慣習における分野にはまだ制度は生きています

Dさまがどんなに弟子、弟子と相手を名指しても、相手はお金を払って講座を受けているのです。
いわば、ただの講師と生徒さま。そしてお客さまなのです。
Dさまが生きていく生業にお金を払ってくれた、大事なお客さまなのです。
本当の師弟であれば、師はとことん弟子の様々を見届ける責が生まれます。
講座に出席をして勉強をするのは、生徒さまの意思であり、自由なのです。
生徒さま、お客さまを弟子と勘違いをし、自分の思い通りにしようなど、ただの暴君でしかないのです。

また正座をさせる行為というそのものも、ただの暴力です。
SMプレイや緊縛の世界の視点で見たとしても、身体への負担を最大限に注意を払ってやっている職人芸で、技術在りきの正座です。
長時間も正座させて身体が無事であるはずがない。
長時間を座り続けられるには、訓練がいるのです。

DVでも、モラハラでもそうですが、加害者は相手のためにやったことだと思い込んでいることが多々あります。
そして共通してこの威圧系の人はいともたやすく
他人を正座させるのです。
その行為そのものがすでに、相手の人格と心に暴力を振っていることに気づいていません。

そして更に、物に当たっている段階でこの人は、
いつ人を殴ってもおかしくない人

おそらく、身内であったりパートナーであった場合、間違いなくその行動に移すハードルは低いでしょう。
行動に起こすタイプのDVの要素を持っています。

この鑑定での状況ほどでないにしても、それに近い行為をしていたことを鑑定に来られた数名の方はよくよくと知ってほしい。
そして自分の肚の中に暴力が棲みついていることをよくよくと自覚して、生き方、考え方、感じ方を見返して、変わる必要があります。

そして、これを読んでいる方で身近に被害を受け、該当しそうな人がいるのならば

あなた自身は、あなたでしか守れません。
すぐに距離をとるなり、逃げるなり、どんなことをしても離れてください。
そこに後ろめたさや、罪悪感は必要ありません。
あなたは、あなたが守るのです。

ちなみに、このDさまの件での、問題解決のおまじないは差し上げておりません。
すべからく行った悪事が己の身に還ってくるだろう物事へのまじないは、手出しをするのはご法度というものです。
そして、わたしには講師と生徒という垣根を越えた、師と呼べる方がいらっしゃいます。
おそらく、師は自分を師とはとらえておらず、誠心誠意を込めて、あらん限りの占術の技術や知識をわたしへ伝えようとしてくださっていると思っています。
またそこに対して「育てる」という意識があった師にあったとしても、わたしの意思を一番に尊重した考えの中で、「育てる」というものを使っていらっしゃるのだと思います。
そして、わたしにも有難く「生徒さま」がいてくださいます。
その上で、わたしは講師という仕事をやらせていただけていると改めて肚に入れなおす次第です。

 

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