蔵山 えにしどころのばあさまのことば
自分でこさえるんは何につけてもえぇことじゃ。
いいことも、わるいことも、
何でも自分一人だけで、
こさえることはできんけんね。
誰かが支えてくれたり、
誰かが手伝うてくれたり、
誰かが何かしらしてくれるけんが
しっかりとこさえられるもんじゃわ。
それがわかると、
自分で見えんところまで感謝がわかる。
感謝がわかれば、
他人のこさえものも手伝いしとうなる。
手伝いできたら、
自分のこさえたものがより愛おしくなる。
そうすっと、
他人ところのこさえものも愛おしくなる。
愛おしなったら、
自分でこさえたモノも、こさえた自分も誇りになる。
誇りを知ったら、
他人の誇りのコトば、よぉわからんくても、
それがあることだけんば理解できっとよ。
※こさえる…つくったもの。拵え。
久しぶりにぜんざいを作っていた時に思い出した言葉でした。
パンツ一枚自ら作ることもできない私たちが、
誰かの役に立つためにはまずは衣服を充実させなくてはなりません。
身に着けるものを得て初めて外に出て誰かへの貢献ができます。
自分でモノコト作る行動は自分の為ではあるのですが、
やがて誰かを助けることに繋がり、
誰かも同じように自分を助けてくれています。
こんなご時世です。
見えないところに自分の力が、誰かの力が、
互いを助け合っていることだけは忘れずにいたいものです。