深く広くする必要はない。

深く広くする必要はない。

時に人生を謳歌することに、好奇心や成長というものを重視する話題が目の前にぶら下がることがあります。
わからないこと知りたいというのは、人間の中にある当たり前の欲求ではあります。
それなくして、自分のことも他者との間においても円満円滑に関係を築くことはできません。
ですが、そればかりが先行してはやはり自分の中の大切な本質を置き去りにすることもあるのです。

人生において、
人間成長をするほうがいい、という言葉に惑わされる必要はありません。
器を大きくしたほうがいい、という言葉に惑わされる必要はありません。
たくさんの経験を積んだほうがいい、という言葉に惑わされる必要はありません。
もっとたくさんの人に出会って、外に出たほうがいい、という言葉に惑わされる必要はありません。

人にはそれぞれの個性があるように、それらのことにさえも絶対必須なわけではありません。
もちろん、それらをすることによって心豊かに、生活を豊かに、時に人生を謳歌することもあるでしょう。
ですが、人にはそれぞれのペースや行動の許容には限度というものが必ずあるのです。
その容量や分量を他者が決めつけることはできません。
もちろん、大きくしたり、広くしたり、深くすることにトライするのもいいことでしょう。
とはいえ、それらのトライをしてもしなくても、人生そのものにおいてはどちらも正解なのです。

できないことや、わからないことなどにばかり意識が向いてしまうことで、
本来の自分のできることや、当たり前に持っている素晴らしい才能に気づかないまま、
長い年月をかけて眠らせてしまうことも多々見てきました。
できないことやわからないことに時間を費やすだけならまだしも、そこに心が疲弊している人のなんと多いことでしょうか。
疲弊する環境の中で、人間関係に余裕がなくなってしまっては意味がありません。

人生を本当の意味で味わうという意味でも、
まずは自分ができることをやるだけです。そしてそれらをただやり続けるだけでいいのです。
そして時にちょっと冒険するように、トライ(外出、交流)をしてみる。でもいいのです。
それだけでも十分に人は社会の中に己の価値の在り方を見つけることができ、幸福の中に自分の人生を置くことができます。

まずは自分という人間が何ができる人なのか、どんな些細なことでもいいから見つけなおしたり、
あらためて手にしなおしたり、やってみてはいかがでしょうか。
自分の人生の楽しさということにも新しい気づきが得られるかもしれませんよ。

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