なごみまじないの下準備にかかる時間。

なごみまじないの下準備にかかる時間。

個展の時に質問をいくつかいただいたのを思いついたところから書いていきます。

*なごみまじない符を書くのにどのくらい時間がかかるのですか?

基本的に暦と季節の状況に合わせて基本的なカタチはあります。
そこに洞占術でその季節の吉凶を占じます。
そこから、水の選別をしてから墨の調合に入ります。
水と墨の調合と摺り出しにおおよそ2日間ほど要して、そこから拝み練り込みをします。
書く段階に入った際には、さらに摺り出しをした水墨をさらに練りこんだ水で溶かし筆の選別です。
そこから占じたモノと洞さまへの祈祷術によってオロした巳のカタチを紙に書き移しします。
納得のいくカタチが仕上がるまでに何度も掴まえなおしては書き上げをし、ひとつカタチに仕上げます。
この時、私がうまく適わせていかなければ、時間は相当にかかります。
最長で1週間ほど要したこともあります。
スムーズにいけば、数分でカタチがあがることもあれば、途中でやはり調わず、全てやり直しとなることもあります。
残り枚数100枚を切ったときに、調いがズレてしまって、最初からやり直しになったときは地獄なのかな?と自分の未熟さにかなりの凹みをしたのが今でも忘れられません。
そこからは日常の作法との兼ね合いで時間を調整しつつ、おおよそ4日間をかけて宅数分を書き上げます。
ここまでがまず土台です。

書き上げた宅数分のまじない符を洞檀にあげ、ご依頼者さまの名魂入れと共に日々の拝みにのせていきます。
そこからは符にのせる香の調合に入ります。
いずれも洞さまたちのご機嫌伺いを調えながら、術を重ねつつ様々な香材等を混ぜ合わせ洞檀にのせます。
宅数分に香とラッピングをして後、更にお届けまでの間に洞檀にて術式重ね練り合わせます。
できれば日々の作法と共に重ねたいので、発送の50日前までにはラッピングまで仕上げておきたいですね。
ただし、気候や世情に大きく変化があったり、調いに不具合が出たときは、残念ながら最初に戻る。となります。
過去、そうなったときは魂が抜かれるんじゃないかな?と意識が薄くなったのを覚えています。

順調に調いが適った場合は、なごみ作法と日々の拝み作法の中に合わせた香灰と抱き合わせ、なごみまじない符と共に施主の元へとお届け用事務作業へ移ります。
この時がちょうど発送月の頭頃となります。
封入作業を終えて後、更に拝みを重ねて無事にお手元に届くよう祈願します。

 

以上が流れです。
継続的に作法をしてくださる方から優先的に早期受付する理由は、
この拝み作法をできるだけ早めに練り込むためでもあり、準備期間をできるだけ丁寧に行い漏れや手抜きがないようにするためです。
これらの練り込みは、次の土用にむけても重ねていることになりますので、いずれも数珠繋ぐように作法を重ねているということです。

いずれも途中で調いがズレないよう細心の注意を払いながら、
作法を重ねて日々を調えることに意識をするように心がけておりますが、
やはりまだまだ未熟なのでやらかしてしまい、どこかのタイミングでやり直しをすることがあります。
精進一筋ですね。

まじない雑記カテゴリの最新記事