「私の人生、何もなかったわぁ~。面白みも華やかさもなかったわ。
なんてつまらない人生なのかしら。
次に生まれるときはせめて美人で、素敵な恋愛をして、
もっと女性として華やかに生きて幸せを謳歌したいわ。
先生、来世では私は幸せになっています??」
先日ある御婦人にお会いした際に聴かれたことでした。
この方、本当に私に答えを求めていたわけではなくただのボヤキとちょっとスパイスの効いた冗句です。
この日はご主人と喧嘩をしてしまい、色々と面白くない状態でお出かけされ、私と会うこととなったわけです。
そしてついでに言うならば、この方は旦那さまからストーカーされるほどに溺愛されおり、とてもお美しく、環境的にも非常に恵まれており、様々な人から羨まれる人生の全てが凝縮されております。
ただし、今の生活を作るためにとてもご苦労を重ねた時代があったことも事実です。
そのご苦労を私自身が同じ経験でやりこなせるかと言ったら、いやいやとてもとてもできません。
この方だからこそ乗り越えられたともいえます。
そういう意味では人生に大きな華のある方だと私は思っています。
ご本人からしてみれば、地道に努力した結果なだけに苦労の方が目立ちますからどうしても外見的な華やかさの軽やかなイメージのほうが強く憧れがあるのでしょう。
彼女は本当に心から今の人生を悔いているわけでも、愚痴を吐いているわけでもありませんでした。
ほんのちょっと、旦那さまのことに腹を立てていただけなのです。
直接本人にあからさまな八つ当たりができないところが乙女心というものだったのでしょう(笑)
しっかりとご一緒したランチではステーキとデザートを私よりも多くぺろりと平らげ、
「夫は糖尿病予備軍だから全部を食べさせられないわ。」
と言いつつも、甘党なご主人のためにさりげにお土産ケーキを何種類もお店にご用意してもらい、嬉しそうにそれらに微笑みながら足取り軽やかにお帰りになりました。
生きがいがあってもなくても人生の大半の出来事、仕事の根っこは、一切合切華やかさとは懸け離れた地味であることがほとんどです。
一見、華やかに見えていたとしても、それはその主たる本人が自分の行い思いに自らが華を添え咲かせていることがほとんどです。
その華やかさこそ、人生を楽しむ心の在り方なのでしょう。
その姿勢が彩の軽やかさに周囲にも幸せを伝染させていくことになるでしょうから、自然と味方を増やしていくのでしょう。
味方をつけるということは、その人への応援者であり、協力者でもあります。
ファンを作り、味方を増やすといっても良いのかもしれません。
ファンサービスも忘れなければ、益々と本人は輝き華やかになって行動がより美しくなっていきます。
それらの相乗関係も効果も、やっぱりエネルギーとなりますから、地道に培った人ほど長く愛され生かされていくのだと思います。