「いいですか?」の粗末と粗雑。

「いいですか?」の粗末と粗雑。

よく聞かれることの上位に入るのは、

「良(い)いこと」

というものがあります。

・どちらがいいですか?
・何をしたらいいですか?
・~した方がいいですか?
・どこにいけばいいですか?
・この人を選ぶ方がいいですか?
・何を食べるのがいいですか?
・この会社はいいですか?

聞かれ出したら、どんどんとめどもなく聞かれます。
この質問の仕方はとても雑で、粗末であることを気づいていない方がほとんどです。
質問してくる方にとっての「いいですか?」は、とても自覚足らず、言葉足らずな自己中心的な問い方をしていることがほとんどなのです。
自己中心的であることを否定しているわけではなく、自覚があって自己中心的発言をしているのかしていないのかでは、そもそもの前提も変わります。
基本的にほとんどの人にとっての「いいですか?」は、

「私にとっての現時点で都合の良いのはどちらですか?」

と聞いていることをよくよくと肚の中にあることを知っておく必要がありますし、
自分自身が発信している問いかけの全部が基本的に「自己都合優先」であることを覚悟しておくことです。
他者との関りにおいて、他者の都合を含めた「いいこと」ではなく、あくまでも自分のみ。
場合によっては自己中心でもなく、利己中心であることもままあります。

当たり前のことですが、「いいこと」というのは、自分にとって「いいこと」は、他者にとっては「いいこと」ではないこともあるのです。
同時に、他者にとっての「いいこと」はあなたにとっては違うかもしれないということです。
自分に合う合わないがあるように、「いいこと」にも合う合わないがあるのです。

そしてこの「私にとっての現時点で都合の良い」というのが、その時の気分や状況、人生のテーマによって変化するので、結局のところ変化した際には都合が変わってしまいます。
周囲に揺れているように見えて、実際のところは短期短絡に自己都合に振り回されてるだけであることを自覚したら、気分よりも気持ちをどのように持って運べば良いのかが見えてくるでしょう。
自分軸の揺れを知りながら、どんなふうに自分を作り上げていくのかを目指すことで、本質の「良いこと」をその人なりの解釈で手に入れていくのだと思います。

コラムカテゴリの最新記事