ばあさま・めでる

ばあさま・めでる

岳洞 やすまりどころの
ばあさまのことば。

めでる いうんは、
両目でちゃぁんとしっかり見て愛でる。
両手でちゃぁんと
しっかり抱きしめて愛でる。
いっぱい、いっぱい、
両目両手、心でしぃ~っかり確かめながら愛でれば、
糞腐らかすことはないとよ。

心で見とらん、心で抱きしめとらんけ、
腐りよることにも両目は気づかんと。

愛でるは、心の目でるんじゃ。
めでるは、色んな芽もでるんよ。

ことばを音としてとらえては、モノコトを見ていたばあちゃんたち。
たくさんの重ねことばがあります。
子供の時にはわからなかったことが、成長と共に、大人の人生が増えるごとに、
様々にことばが胸に落ちてくるのです。

「めでる」
自分と他者だけでなく、自分と自分にも当てはまる心のことば。
自分で自分を労り、自分で自分を認め、しっかりと心を抱きしめて生きていければ、
たくさんの許容の中に自分を生かすことができます。
自分の中に芽生えたものが、自分と社会をつないでいきます。
この心の芽生えを愛でていけるように暮らしていきたいものです。

優しくて、おだやかな、おばあ。
紫陽花の真ん中にあるのが
お花だと教えてくれたのもおばあ。

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