現在、洞鑑定を5年ぶりにやっております。
その中で、過去のある鑑定での出来事を思い出しました。
その当時、還暦を過ぎたある男性からのご相談でした。
詳細は濁し、別例えに置き換えて割愛しますが、なんとなくイメージをしていただけるとありがたいです。
「先生。横断歩道の信号を守りたくありません。
なんなら、横断歩道も歩道橋も使いたくありません。
自分の好きなように歩きたいのです。車道が良いんです。
私、車道を歩き続けても、横切っても、死にませんよね?
今までに他の〇〇先生にもうかがいましたが大丈夫でした。
きりん先生にも占ってもらえたら確実だと思うんです。」
とんでもない自己都合のみを押し付けた相談事でした。
命の保証のできないご自身の危険行為に対して、まったく問題ないというお墨付きをくれというのです。
これまでにもいろんな占い師さんにこの件を占ってもらい、様々な手法でお墨付きをもらったようです。
私は当然のことながら、意味不明のこの方のご依頼はお断りしました。
それに対して大変不機嫌になり、文句のいくつかももらった記憶が薄らとあるのですが、
頑としてそのご依頼については跳ねのけた次第です。
そもそもに、自分勝手、利己勝手な生き方に対して、大丈夫のお墨付きというのは何でしょう?
お金のためだけに適当に依頼者をあしらって占断建ててしまうというのは、占い師としてどういうことなのでしょう??
ご自身の矜持もなければ、占術や占断道具への敬意もないということです。
占いをするしないは、その占術家のご自由ですからこちらがどうこうと言うことではないのでしょうし、
別に自分の家族でもなければ、関係者でもないので放っておけばよいことだとは思います。
ですが、やっぱりそれは業界そのものの質の低下でしかなく、やはり、人としてはどうなのだろうか?ということが頭の中を過ってしまうのです。
久しぶりにこの記憶の引き出しが開いたこともあり、あらためて自分自身の矜持の確認となりましたので書き残しておきます。